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薬局の薬を使ってドイツでお豆腐作り?!(Bittersalz)

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お豆腐が大好きな私にとって、日本に住んでいる時のようにすぐそこのスーパーでお豆腐が買えないことはものすごーく悲しいことです。

それでも、交換留学生としてアメリカミネソタ州の小さな村に住んでいた頃は(21年前なので今となっては少し変わっているかもしれませんが)なんちゃって中華料理店が村に一軒だけあって、そこからたま〜にホストファミリーがチャーハンをテイクアウトしてくれることが極上の幸せだと思っていたので、それに比べたらお米や豆腐が普通のドイツスーパーにあるってことだけでも御の字です!

でも・・・。でもでも!!

それでも、やっぱりこれかー。と思ってしまうドイツスーパーのお豆腐。アメリカのオーガニックショップなどにも確かあったと思いますが、まるで味のないチーズというか、ゴムのような代物。

もちろん食べられないわけではないのですが、日本人が想像する豆腐とはかなりかけ離れています。ドイツのお豆腐は、おそらくビーガンやベジタリアンの人たちがお肉の代替品としてタンパク質を取れればいいしね!という位置づけなんですよね。

>やっぱり出来ることならば気軽に普通の豆腐が食べたい〜!

もちろん、ベルリン市内のアジアンマーケットに行けば普通の豆腐もあるのですが、わたし達のアパートの徒歩圏内にはないのです。

ということで、ドイツでも日本のお豆腐を作れるというドイツ在住日本人の皆さんの情報を頼りに、にがりは簡単に手には入らないけれど、それに代わるものをゲットしました!

その名もBittersalz(ビターザルツ、ドイツ語直訳で”苦い塩”)です!

Bittersalz(ビターザルツ)
Bittersalz(ビターザルツ)
Bittersalz(ビターザルツ)でお豆腐作り
Bittersalz(ビターザルツ)でお豆腐作り

<苦い塩、ビターザルツの正体>

何故にがりとして使えるのかが気になったので詳しく調べてみると、日本のにがりは主に塩化マグネシウムが凝固剤の働きをするのですが、ビターザルツも硫酸マグネシウム七水和物といって、成分は違うものの凝固剤として使えるのだということがわかりました。

ビターザルツはドイツでは便秘の薬、下剤として使われているんですけどね・・・。

にがりも摂りすぎるとお腹を下すというから、ちょっと似ているのかも。

ビターザルツの下剤としての使用方法は、通常成人の場合250mlの水に10g〜15gのビターザルツを溶かして飲むとのこと。更に腸を完全に空にしたい場合は500mlの水に20〜30gのビターザルツを溶かして飲むようです。

このように少量ずつ摂るのであれば体に害はない様で、ドイツでは、入浴剤としてビターザルツを使っている人もいるとか。

まさか薬局で豆腐づくりの材料を買うことなるとは思ってもみませんでした。

<お豆腐の作り方>

作り方は至って簡単!

コンロで温めた豆乳(自宅で大豆から絞ったもの、あるいは市販の豆乳で11パーセント以上の濃度のもの)1リットルにビターザルツ8グラムを加えます。そっと混ぜて溶かして10分ほど置いてから熱し、豆乳が分離するのを待ちます。

ドイツの豆乳(11パーセント以上のもの)
11パーセントのものでないと固まらない可能性があるらしいです。

分離したものをおたまですくってさらしを広げたざるに上げ、重石をのせて1時間ほど。

そして、それを水にさらして一晩おきます。

お豆腐上からの図
お豆腐上からの図
ドイツでの手作り豆腐(側面)
水にさらして一晩おきます。

出来る豆腐はたったの1〜2センチ程度ですが、一回のキムチチゲに使える分ぐらいのお豆腐は確保できます。喉越しもよく、コクもなかなかの美味しい豆腐が簡単にできるので時々作っています。

一度乾燥大豆から作ってみたこともあるのですが、500gの大豆からたった2センチの豆腐と大量のおからができました。これだとなかなか頻繁には作れないので、今は専らスーパーで市販の豆乳を買っています。汗

水に一晩さらすとビターザルツが抜けるようで、苦さも全くなくもちろんお腹を下すこともありません。

豆腐づくりで出る手作りおからでおから料理
豆腐づくりで出る手作りおからでおから料理もできます!

 

日本で美味しいお豆腐(特に地元でしか見かけない栄養豆腐)をたくさん食べられる日を夢見て、当分はドイツで自家製豆腐を作り続けることになりそうです。涙

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