皆さんは早口言葉はお得意ですか?
私は特に得意でも好きなわけでもないのですが、言語を習っていると半ば強制的に早口言葉を習わなければいけないシチュエーションが結構あったりします。大分冷めた学生ですよね・・・。
好きな人は本当に夢中になるほど好きですよね〜。そこで広がるテンションの差・・・。笑
これまでのドイツ語クラスでも、過去に様々な早口言葉を習う機会がありました。
“Blaukraut bleibt Blaukraut und Brautkleid bleibt Brautkleid.”
(紫キャベツは紫キャベツのままだし、ウェディングドレスはウェディングドレスのまま)
LとRが交互に出てきてなかなか手強い感じです。
さてさて、今日はその早口言葉にも出てくる紫キャベツについて少しお話ししたいと思います。
<青キャベツ、赤キャベツ?>
紫キャベツはドイツでは副菜としてよく食べられていて、リンゴ酢で味付けした甘酸っぱいものをはじめ、小さく切ったリンゴが入っているものや、ベーコン入りなどあるようです。我が家でも、時々食卓にのぼります。
ちなみに紫キャベツは、ドイツ語でRotkraut(直訳で赤キャベツ)或いはBlaukraut(青キャベツ)と呼ばれているのですが、上記した早口言葉では青キャベツと言っていますね!
「青森県」の青は実は緑を意味するように、ドイツでもキャベツは青くないのに青キャベツというのかな?
それなら、赤=青ってこと?
日本のように色の歴史の関係で、Blau(青)は青を示さないのかしら、と普段から紫キャベツの色へ想いを馳せていました。
スーパーに並んでいる紫キャベツも、私の目にはやはり青より赤に近いように映ります。
それでは、ドイツ語では何故青キャベツと呼ぶのでしょうか。
一点わたしが気づいたのは、お皿やお鍋を洗おうと紫キャベツ料理の残りの汁に水を入れると、その水が赤から青になること。私は単純に、これがドイツ語で青キャベツとも呼ばれる所以なのでは、と思っていました。
ここまでお話すると、小学校の理科の実験で紫キャベツを使った実験をされたことがある方はピンとくるかもしれません。
わたしは教科書には載っていた記憶はあるけれど、クラスで実際に実験していないので再度調べてみたのですが、
紫キャベツの汁の色が変化するのは、含まれるアントシアニン色素が加える液体の性質によって変色する、という内容でした。
そうか〜!
それで、リンゴ酢を加えられた紫キャベツはより赤く、そして水道水を混ぜると中性に傾いて青くなるということなんです。重曹などを入れると、青を通り越して灰色に近い色になるらしいです。
ブルーベリーにもアントシアニンは含まれていて、重曹と一緒に焼いたブルーベリーマフィンのブルーベリー部分が灰色になっている理由が理解できました。
ドイツ語の赤キャベツと青キャベツが、そのどの過程を表してそう呼ばれたのはわかりませんが、お料理の仕方(酢を入れたり重曹を入れたり)でコロコロと色が変わる紫キャベツであるが故、2つの名前が存在するのかもしれませんね。
また、紫キャベツを育てている土壌がアルカリ性か酸性かに傾いているかによって収穫されるキャベツの色も変わるそうです。
ということは、同じ紫キャベツでも、別々の土地で育てられた場合、その土地の土壌に合わせて赤キャベツと青キャベツになったのかもしれません。それで地域によって、紫キャベツの呼び方が違ったのかもしれない!
きゃー、おもしろいですね〜!!
確か、忘れな草やアジサイも土壌のPH値に左右される植物でしたよね。
ビタミンAやC、食物繊維が普通のキャベツより多いようなので(普通のキャベツといっても、ドイツにはこれまたいろいろなキャベツがありますが)、私も美味しい食べ方を開拓して、もっと頻繁に食事に取り入れたいなと思いました。
<おまけ>
それはそうと、私は家でザワークラウトをよく作ります。日本では発酵キャベツなどと呼ばれてもいるそうですね。
これがまた家で作ると、売られているものと違い酢なしの本当に発酵させた程よい酸っぱさで、しかも旨味があって本当に美味しいのです。
ほんと、これクセになります。
<ザワークラウトの作り方>
私は毎回大体1キロのキャベツで作っています。
材料(キャベツ1キロ分)
- キャベツ1キロ
- 塩全体量の2%
- キャラウェイシード(適量)←わたしは大好きなので大さじ2つ半ほど入れちゃいます。
- 塩2%を薄く刻んだキャベツに入れ十分揉み込み、汁を出す。
- キャベツを熱湯消毒したグラスの容器に麺棒などでぎゅうぎゅう詰めにして入れ、最後に汁を入れる。
- お好みで大さじ一杯のキャラウェイと乾燥ローリエの葉2枚分を全体に渡る様に少し砕いて入れる。
- キャベツが空気に触れないように上に畳んだラップで上に蓋をし、グラスの蓋は閉めるが密閉しないようにする。(密閉する場合は、毎日空気抜きをします。さもなくば、容器が発酵が進むにつれ破裂する恐れがあります。)
- 5日ほど部屋で放置し、その後は冷蔵庫に入れて保管。(気温にもよりますが、大体1日2日で気泡が出てきます。キャベツは酸っぱくなってきたら食べられます。)
作ったザワークラウトは、そのまま食べてもさっぱりおかずや漬物みたいで美味しいですし、料理としてはドイツ国境フランス・アルザス地方の名物シュークルートなんかも簡単にできて本当に便利です。
私はそのままで食べることが好きすぎて、シュークルートにする分がなくなってしまいそうになるのですが・・・。笑
<シュークルートの作り方>
材料(3〜4人分)
- ザワークラウト 400グラム
- 人参 2本
- じゃがいも 4個
- 玉ねぎ(大)1個
- ニンニク 4かけ
- 黒胡椒粒丸ごと 5個(なければ普通の黒胡椒適量)
- ローリエ 1枚
- チキンブイヨン(お好みで)
- 白ワイン 100ml
- 水 100ml
- バター 大さじ1
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- ザワークラウトをバターで軽く炒める
- 食べやすい大きさに切った人参、じゃがいも、潰したニンニク、ローリエ、白ワイン、黒胡椒、水を入れる。お好みでブイヨンを入れてください。(私は極力自然の旨味で料理したいので入れていません。)
- 弱火で煮こんで30分ほどしたら(2時間かけて煮込むレシピもあります)ソーセージとお好みで厚切りベーコンを入れる。
- ソーセージがパンパンになって裂ける前に、全体が温まったら出来上がり。
どうぞお試しあれ〜!