ドイツといえばビール!!
とはいうものの、最近はコロナ下で出歩くことがめっきりなくなってしまい、美味しい生ビールを飲めずに残念な今日この頃です。(あまり出歩かないようにしているという、自分自身の選択でもありますが・・・。)
わたしの母の故郷、岩手県盛岡市にあった祖母の家の近くには、ドイツ南部からわざわざビールの中古の仕込み釜(100年以上前の釜らしいです)を買い付けて、昔ながらのヨーロッパの製法で手作りビールを造っている醸造所があります。
そこがビール醸造所になったのは20年ほど前ですが、幼い頃盛岡に住んでいた兄が言うには、その昔、そこにあった作業場の敷地内で四つ足の何らかの動物が飼われていたそうです。首の長いもふもふの生き物だということで、アルパカとかだったのではと想像しています。かわいすぎ。
そして、今ある醸造所の名はべアレン醸造所!
べアレン(Bären)はドイツ語で熊(熊の複数形)という意味なんです。
なんて可愛い名前の醸造所なんでしょう〜!
実は、わたしは残念ながら本格派クラフトビールを飲むと、何らかのアレルギーなのか足の裏がかゆくなってしまうため飲めないのですが、皆さまがもし岩手へ行かれる機会等ありましたら、是非ベアレンビールをお試しくださいませ〜!!
さて、そしてビールというと、材料として思い浮かぶものにホップがあるかと思います。
(中にはホップを使わないビールもありますが・・・。)
そもそも、何故、ホップはビールに入れられ始めたのでしょうか。
これには、勿論ビールの風味に関する理由もあるのですが、実はその主な理由は、雑菌の繁殖を防ぐためだったとか。そして、それはホップに含まれる苦味化学物質のフムロンとルプロンの働きによるものだとされています。
この2つの物質が組み合わさることで、食欲を増進させたり、気持ちを落ち着かせ幸せな気持ちにしてくれたり、睡眠を促進させたりといった、ホップ特有の効果をもたらすと考えられているようですが、その詳細は未だにわかっていないそうです。
特に忙しかった日など、気持ちが高ぶって落ち着けない時などにわたしが時々飲むお茶にもホップが入っています。
かつてのイギリス国王ジョージ3世は、不眠に悩まされており、ホップの球花をいっぱいに詰めた枕を使って何とか眠りについていたと言われているのだそうです。
また、ホップには女性のホルモンバランスを整えたり、更年期障害を緩和する効果もあるとのこと。
ベルリンでは、ホップはそれはそれは自由奔放にあちらこちらに生えています。
ビールや薬には、茎や葉ではなくホップの球花(おそらく皆さんがイメージする緑色の丸い実のようなものです)のみが使われますが、実は、春先に出てきたばかりの水々しいホップの新芽も食べられます。バターで炒めると、まるでナッツのような味がして美味です。
あ、でも少し小さめに切らないと、食べた際に小さな毛が喉を傷つけてしまうことがあるので注意ですよ〜。
そしてそして!
更に私が面白いと思ったのは、ホップによる性欲減退効果です。
ドイツでは、ビール瓶に修道士の絵が描かれていることが多いのですが、それはかつて、ビールは修道院がその多くを醸造していたという背景に加えて、ドイツで初めてビールにホップを入れて醸造したのも修道士だったことも関係しているのかもしれませんね!
そして、上記した「効能」は修道士がビールにホップを入れたことと無関係ではないだろうとのことです。
本当に面白いですね〜!!
<参考文献・サイト>
“Unsere Heilkräuter” by Dr. Ursula Stumpf