突然ですが、ドイツ人の年間チョコレート消費量は一人当たり何キロだと思いますか?
答えは年間約8kgだそうで、今年2021年は世界三位!
日本人のチョコレート年間消費量2.1kgと比較するとすごい量ですよね!
スーパーでは、チョコレートの品揃えがものすごく多く、ドイツ人にとっていかにチョコレートが大切かをはっきり物語っているなあと思います。
甘いものがあまり得意でない私にとっては、チョコレートのずらりと並んだ列を歩くと若干めまいがする気さえしますが・・・。笑
我が家でもシュトレンや手作りクッキー、キャロットケーキ、チョコレートに加え、12月は24、25、26日と丸ごとチキンや白ソーセージ、クヌードルやポテトサラダ、赤キャベツの酢漬け、少し贅沢した海鮮丼と白ワインといったご飯が続き、クリスマス後は少し胃が疲れ気味でした。
でも、これって日本のクリスマスパーティーのお料理に比べたら絶対質素ですけどね・・・。
日本との違いは、クリスマスパーティーが一日開催の日本と違って、ドイツのクリスマスの時期は12月に既に始まるので、そこから甘いクッキーやらケーキやらを食べ始めます。そして、24、25、26日と続き、結構な長期戦です。笑
今年のクリスマスの時期は、ベルリンの気温はマイナス9度まで下がったのでほんの少し風邪も引いてしまったのかもしれません。
胃が重いし少し痛くて眠れないなあとその日私が飲んだのが、今日ご紹介するキャラウェイのお茶です。
<スパイスではなくお茶としてのキャラウェイシード>
スパイスとして我が家に常備していたキャラウェイの種を、すりこぎで叩いてそのまま10分蒸らしてお茶にして飲んだら2、3時間でずっと楽になりました。
キャラウェイすごい!
キャラウェイ(Echter Kümmel)は、中東や地中海諸国に自生する植物とのこと。
その分布は、今やチュニジア、インド、ブータン、ネパール、パキスタンなどアジア他ヨーロッパに広がっています。
アニスやフェンネルに似た働きをし、痙攣や収縮を防ぐ役割を果たし、腸の圧迫感やガスが溜まるのを和らげます。
また、食欲不振の改善、口臭緩和、月経痛緩和させる他、過剰な消化ガスによって引き起こされる心臓の不規則な動きを防ぐために働きかける力もあるそうです。
強壮剤としても使われ、痰の分泌を促進する働きもあるため、気管支炎や咳の治療薬として子供に対して使用されることも多いとのこと。授乳時に母乳を増やす働きもし、薄めたエッセンシャルオイルは、疥癬の治療薬としても使用されるとのこと。
1999年ドイツで行われた、胃弱の患者に対して行われたキャラウェイとペパーミントのエッセンシャルオイルを使った臨床試験ではめざましい成果が得られたと報告がされたとか。
キャラウェイ、よくスパイスで使われているけれど、こんなに効果があるものなのですね。
このように、何気なく使っているスパイスを単体で薬草として使うと、実はものすごい効能があるとわかったりして、
スパイスとして食べている際もこれぐらい体にその分の威力を発揮しているんだろうなと、改めてそのすごさを実感しました。
<おまけ>
ちなみに、同じセリ科で種の見かけもすごく似ているクミンは別物です。
紛らわしいことにドイツ語ではキャラウェイを「クメル(Kümmel)」、クミンを「クロイツクメル(Kreuz Kümmel)」と呼びます。
名前が似ていてめちゃややこしいので、ドイツに来たばかりの頃に間違えて西洋の料理にクミンを料理に入れてしまい、一気に南アジアな感じの味になっちゃったことがありました。笑
<参考文献・サイト>
“Unsere Heilkräuter” by Dr. Ursula Stumpf
“Encyclopedia of Herbal Medicine” by Andrew Chevallier
“Essbare Wildkräuter und Wildbeeren für unterwegs” by Rudi Beiser