ベルリンにもやっと春が・・・。
ドイツは冬が暗くて長いので、春が来ると心から嬉しくなります。
春は薬草が顔を出し始め、若い芽が育ってくる時期です。唯一春の悩みの白樺アレルギーも、今年は対策を早めからしたので調子もよく、嬉しい薬草シーズンスタートとなりました。
ミラベルという野生のスモモの木も花をたくさん咲かせていました。
私達の家から二駅離れた場所に、その名も「ミラクルネギ(Wunderlauch)、またはベルリン熊ネギ(Berliner Bärlauch)」と呼ばれる植物が群生している林があります。その学名はAllium Paradoxumというようで、元はコーカサス山脈やイランのあたりを原産としているようです。
実は、ヨーロッパでは侵略的外来種とされています。今回あたり一面がこの一種類の植物で覆われてまるで緑の絨毯が敷き詰められている様子をみて「だろうなぁ・・・。」と納得しました。
まあ、この繁殖力なら、きっと私がたくさんとっても大丈夫でしょう!
気をつけなければいけないことは、Wunder-Lauchに容姿が似た毒を持つ植物があるということ。
それが、可愛らしい青い花をつけているシベリアの青い星と呼ばれる植物です。この葉の形がミラクルネギと少し似ているので、隣同士並んで生えている場所では採集をは控えた方がよいと思います。基本的には、葉を折ってみるとミラクルネギはニラやニンニクに似た匂いがします。(しかし、その匂いが手についてしまうと見分ける際に匂いがわからなくなってしまうので注意。)また、シベリアの青い星ちゃんは少し背が低めです。
今回初めてミラクルネギの収穫に行ったのですが、家で食べてみたらニラに香りも食感も似ていました。若干香り弱めのニラ、とでもいいますか・・・。
ちなみに本当の熊ネギとは風味が全く違いました。本物の熊ネギは、もっと旨味があって、深みのある味がします。ミラクルネギもそれはそれで美味しいのですが、本当の自然の熊ネギを知っていると、その味が単調に感じるかも、です。
中華風卵焼き、炒め物と色々試しましたが、一番良かったのはピリ辛の万能タレ!
それでもやはり熊ネギと比べると香りが劣るので、ここは敢えてニンニクを合わせてみたら更に美味しくできました。そのまま使うなら、ニラとして餃子を作る時にも重宝しそうです。
3センチほどに切ってそのまま生で冷凍庫に入れて保管もできるので、収穫してからというもの、我が家ではミラクルネギを食べる機会が増えました!乾燥させてもみましたが、スパイスとしても使うには少し香りが飛んでしまって残念な感じがします。
そのまま炒めて卵焼きにしたり、ニラ玉スープを作ったり、冷凍でも味はそんなに変わりません。出来たら、また花が咲き切る前に第二弾の収穫をしに行きたいです・・・。
<後日談>
あれからなかなか時間が取れずミラクルネギを再度見に行けたのは1ヶ月後・・・。
花も咲き終わり、葉も黄色がかっていました。少し柔らかそうな部分をかじってみて、食べられないわけではないようですが、水々しく美味しそうな感じではなかったので今回は断念しました。やはり、ベルリンでは3月後半から4月中旬までが旬なのでしょうね・・・。来年も是非行きたいと思います。